2007年3月10日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙九日】アメリカのブッシュ大統領の訪伯を機に各地で、反ブッシュ体制を主張する団体による抗議デモが展開された。
サンパウロ市パウリスタ大通りではデモ隊と警官隊が武力衝突し、十七人が負傷した。うち十六人が警官だった。
同大通りでは八日夕刻、国際婦人デーの祝賀行進に反ブッシュ大統領デモ隊が加わり、軍警発表では五〇〇〇人となった。(主催者側発表は一万五〇〇〇人)。
パレードおよびデモ隊は同大通りの片側車線(コンソラソン方面行き)しか許可されていなかったにもかかわらず、反対側車線に侵入したため、これを阻止しようとした警官隊と小ぜり合いになった。これがエスカレートし、デモ隊は投石、警官隊はガス銃とゴム弾の応酬となり、市街戦さながらの様相を呈した。
リオデジャネイロ市では自由社会党(PSOL)などの反米政党や学生運動の四〇〇人が米国領事館前で抗議デモを行い、窓ガラスなどの被害が出た。ポルト・アレグレ市では数百人がシティ銀行前で抗議集会を開き、ブッシュ大統領の人形やアメリカ国旗を焼いて気勢を挙げた。レシフェ市では農地占拠運動(MST)メンバーを主体とした約五〇〇人が同じく人形や国旗を焼いて抗議した。