2007年3月13日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙十二日】全国二十七州のうち八州の知事が親戚などを縁故採用していることに対し、野党が批判、検察庁が法的措置を検討するなど論議を呼んでいる。
州政府機関に近親者を採用しているのは、レキオン(パラナ州、ブラジル民主運動党=PMDB)、ラーゴ(マラニョン州、民主労働党=PDT)、ヴィレラ(アラゴアス州、ブラジル民主社会党=PSDB)、ゴメス(セアラ州、ブラジル社会党=PSB)、ネーヴェス(ミナス・ジェライス州、PSDB)、マジ(マット・グロッソ州、共和党=PR)、ミランダ(トカンチンス州、PMDB)、カレパ(パラー州、労働者党=PT)の知事八人。
採用される近親者は、知事の配偶者や父親、兄弟、いとこなどで、月給は六〇〇〇レアルから一万一〇〇〇レアルに上る。ヴィレラ知事やマジ知事は、有能であることを理由に近親者(妹や妻)の採用を正当化している。カレパ知事は州知事に当選後、兄弟三人、いとこ一人、離婚した元夫とその兄弟二人の七人を、州議会の重要役職に任命している。
パラナ、アラゴアス、マラニョンの三州では、縁故採用に対する反対する動きが出始めている。セアラ州では検察庁が六十日以内に縁故採用者を免職とする勧告を出した。勧告に従わない場合は法的措置を取ることも検討している。縁故採用を犯罪と規定する法令はないが、公的機関は非個人的原則に従うと規定した憲法第三十七条に違反するという。