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旅券発給遅れで混乱=連警窓口は3時間超の行列=サンパウロ州

2007年3月16日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十日】連警が発給する旅券(パスポート)が在庫切れとなったことで、ほぼ一週間にわたり発給の遅れや、申請者が窓口に殺到するなどの混乱が続いた。
 サンパウロ市ラッパ区のサンパウロ州連警本部の旅券発給窓口は九日、待ち時間が三時間以上という長い行列となった。こうした中で、仲介業者と称するグループが三五〇レアルを払えば一日で旅券を取得できると働きかけていることで、当局では警戒を呼びかけている。
 連警によると、造幣局が旅券を急きょ印刷したことで不足は解消され、近日中には平常の事態に戻るとのコメントを発表した。さらに連警内では賄賂などの行為は厳しく取り締まっており、業者とのゆ着は一切ないとして〃ジェイチーニョ(ブラジル流のやり方)〃は通用しないと明言している。
 連警によると、造幣局で新たに二万五〇〇〇部の旅券が印刷され、来週中には全国に向けて発送されるという。このうち二五%はサンパウロ州向けとなる。サンパウロ州は全国で最も旅券の発給が多く、サンパウロ市のみで一日当り一〇〇〇件、他の市でも計一〇〇〇件となっている。また、サンパウロ州では常に在庫を有しており、今回も新しい分が到着するまでに五〇〇〇部の余裕があり、うち三〇〇〇部は通常の発給に、残りは緊急用の予備にするという。
 連警では今回の騒動の原因を造幣局の機械の故障による印刷遅れと説明しているが、造幣局ではこれを否定、連警の管理の怠慢だと反論している。