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雇用の質が4年間で低下=就業者数は増加の一方で

2007年3月17日付け

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十六日】雇用数は増えても、雇用の質が低下していることが、全国六州都を対象にカンピーナス州立大学が実施した調査で明らかとなった。
 同大学の労働経済・組合研究所(Cesit)は二〇〇二年から〇六年にかけてサンパウロ、リオデジャネイロ、ベロ・オリゾンテ、サルバドール、ポルト・アレグレ、レシフェの六市で雇用の量と質について調査し、結果を指数化(最低〇、最高一ポイント)した。
 量の指数(経済活動人口に対する従業者の割合などを基に算出)は〇二年の〇・六四一から〇六年には〇・六六二ポイントへと上昇した。ブラジル地理統計院(IBGE)の月間雇用調査(PME)によると、昨年に同六市の就業者数は二〇二八万人と、〇五年と比べ四五万一〇〇〇人増加した。
 しかし、正規雇用の割合、従業員の学歴と年齢、就業年数(雇用への定着率)、就労時間から割り出した雇用の質の指数は、〇二年の〇・六五二から〇六年には〇・六四六ポイントへと低下した。
 調査対象の六市は商業、サービス業が全従業員の七〇%近くを占めており、雇用情勢はそれらの部門を反映したものとなっている。〇五年に一旦改善された(〇・六五〇ポイント)雇用の質が〇六年に低下したのは、〇五年の経済成長率(二・三%)が〇四年比で大きく低下した結果であり、〇六年の成長率が二・九%に回復したことから、雇用の質の指数は上昇に転じると調査担当者は予想している。