2007年3月20日付け
サンパウロ日伯援護協会(酒井清一会長)は十七日午後、文協ビル新館展示室で第四十八回定期総会を開いた。百十四人が出席、百十三人が委任状を提出した。〇六年度決算報告・事業報告、〇七年度の予算案・事業計画案などを審議し、議案はすべて、全会一致で承認された。また選挙委員会提出の役員候補単一シャッパはすんなりと認められた。今月末ごろに予定する新役員の臨時会議で、会長などの役付け理事を決める運びだ。
冒頭、今月五日に他界した和井武一名誉会長をはじめ、昨年から今年にかけて亡くなった元援協関係者らに黙祷が捧げられた。
昨年度の全事業所の取り扱い人数は、延べ計九十九万七百十八人。一億千三百十五万三千九百二十一レアル三十九センターヴォを支出した。
福祉部の総扶助金額は、前年比五%増の百三万四千六百八十四レアル。取り扱い件数は昨年比、千二百六十三件減の六千五百五十五件、このうち高齢者問題への対応が全体の三三・三%を占めた。
また高齢者関連の四施設がスザノ・イッペランジャホームを除いて、入居者や入居料の支払い不足が影響して、慢性的な赤字経営であることが報告された。
今年度の総事業予算は、同会史上最高額となる一億四千百七十五万七千百レアル。このうち友好病院が九〇%以上の一億三千二百五十七万五百レアルを占めた。
〇七度の事業計画は福祉センター建設プロジェクトの推進、各事業所の施設・環境整備のほかに、友好病院の先端医療機器の導入、UTI(集中治療室)の増設、緊急診療所ならびに手術センターの拡張などが予定されている。
単一シャッパの承認に先立ち、新規役員候補者の氏名や略歴が読み上げられた。精神科医の中川勇デシオ氏や若林茂樹元ヤクルト副社長ら新理事四人ほか、監事、補充理事、補充監事の六人が紹介された。
質疑応答で、原沢和夫援協元会長が、同会の福祉センター建設案について、現在の進行状況と今後の予定について質問し、代表して森口イナシオ建設委員会委員長が返答した。
森口委員長は「設計会社をSHIEH社に決め、これまで業者側と三回の打ち合わせをおこなった」と説明。建設案の大枠はすでにできているとして、今年六月から八月ごろまでに建築会社を決める予定とした。
総会には、野末雅彦JICAサンパウロ支所次長、沖田豊穂聖領事、関根隆憲文協副会長らが来賓として出席した。