2007年3月21日付け
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十日】勤続年限保障基金(FGTS)に預けられた資金に適用される金利が、政府が金利の計算方法を見直さない限り、二〇〇八年以降インフレ率を下回る可能性が出てきた。
サンパウロ総合大学(USP)のソブリーニョ教授(数学者)が試算したもので、FGTSの金利は今年末に最善のケースでもインフレ率と同率になるという。〇八年のインフレ率は四・五%と財務省は予想しており、その場合、FGTSの金利はインフレ率を〇・三%下回り、金融市場の予想する三・八七%の場合には、インフレ率を〇・三%上回る。
FGTSの金利は参考金利(TR)に三%をプラスして算出される。TR(銀行定期預金を基に定められる)が基本金利に連動するため、基本金利の低下に伴い、TRとFGTSの金利も低下することになる。
FGTSは昨年、資金が一八一〇億レアルを超え、金利はインフレ率(広範囲消費者物価指数=IPCA)を約二%上回っていた。財務省のデータによると、二〇〇〇年四月から〇三年十二月まで、そして〇四年八月から〇五年十月まで、金利はIPCAを下回っていた。
中央労組(CUT)とフォルカ・シンジカルは、参考金利に上乗せする三%は低いとみなし、金利の計算方法見直しを司法に訴えることを検討している。