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軍警が同僚ら2人射殺=PCCの襲撃と見せかけ
2007年3月23日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十二日】サンパウロ市を中心に犯罪組織、州都第一コマンド(PCC)の連続襲撃事件が発生した昨年六月、PCCの襲撃で死亡したと見せかけて軍警とその姉を殺害した容疑で、軍警二人が市警殺人・人身保護課(DHPP)に逮捕された。
事件は昨年六月十二日未明、サンパウロ市北部ヴィラ・ノヴァ・カショエイリーニャ区の被害者らの自宅で発生。被害者の軍警は門の前、姉は二階の窓際で、それぞれ銃で撃たれて死亡した。同じ頃容疑者の二人は、付近をパトロール中だったが銃声を聞いたので現場近くに駆けつけたところ、四人組の男が二人を銃で撃った後で逃げたと証言した。被害者らは応援に駆けつけた別の警官らに発見され、病院に運ばれていた。
容疑者の二人は昨年九月までPCCの襲撃の被害者とみられていたが、二人が兄弟二人を殺害したとの情報が警察に入り、DHHPと監察局が捜査を進めていた。犯罪研究所が被害者の受けた銃弾を調査した結果、女性の受けた弾は容疑者の一人の携帯する拳銃から発射されたもので、容疑者の防弾ジョッキで止まった弾は死亡した警官の銃のものであると判明した。
犯行の動機はまだ解明されていない。DHHPでは、他にも五件以上この事件と似たケースがあるとみて、捜査を続けている。