2007年3月24日付け
モジ・ダス・クルーゼス市の安部順二市長は七日、市役所で地元政治家、企業家、日系団体代表者らによる会議を開き、同市の日本移民百周年記念事業として「百周年公園(Parque Centenario)」を造成する計画を発表した。市内セザール・デ・ソウザ地区の二十一万五千㎡の土地に自然公園を造成、市民広場やスポーツ施設などを整備するもので、来年六月の百周年公式式典までの開園をめざす計画だ。
二年間をかけて研究が進められてきた同計画。会見で安部市長は「ブラジル人として、また日本人の子孫として、今日これだけ大きな規模の計画を発表できることを誇りに思う」と話した。
同公園は市内を流れるチエテ川流域のそば、四つに仕切られた池を中心とした約二十五万五千㎡の土地を利用して造成される予定。予算は約百万レアル。近く市による委員会を組織し、企業などを中心に資金調達を始める見通しだ。市側では、百周年を迎える二〇〇八年六月十八日までの完成をめざすという。
計画によれば、正門には鳥居を構え、二千八百メートルの遊歩道にある四カ所の湖の周囲にはイペーの木を二百三十五本、ジアデマを百七十本、クアレズメイラを三百六十本ほか、二~四メートルの桜を二百二十本と、桜の成木とパウ・ブラジルが二組ずつ植林される予定。二百九十八台収容可能の駐車場、千五百㎡のメイン広場、軽食堂、運動場などが整備される。
日本移民百周年にちなんで名づけられた同公園。さらに、園内に初期移民が暮らした住居を再現する計画や、また、第一回移民船「笠戸丸」のレプリカを設置することも考えられているという。
モジ文協の中山喜代治会長は、「成功する可能性が高い計画だ」とし、モジ文協としても、「『百周年公園』委員会を支援していきたい」と話した。