2007年3月27日付け
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十六日】ブラジルの国内問題について実施された調査で、犯罪・治安と答えた国民が三一%とこれまで最も多かった失業を抜き、初めて問題のトップになった。
調査はダッタフォーリャが行ったもので、十九日と二十日の二日間、全国の五七〇〇人を対象に実施された。その結果、犯罪・治安は前回調査(昨年十二月十三日)の一七%から一四ポイント上昇して三一%を記録、長年トップを占めてきた失業(二二%)を抜いた。失業は前回調査で二七%、二〇〇四年三月一日の調査(四九%)以降低下を続けている。失業の後には保健(一一%)、教育(九%)、飢餓・貧困(七%)が続いた。
一方、同じく実施されたルーラ政権の評価についての調査では、「最高・良い」と答えた人が四八%(前回五二%)、「普通」三七%(同三四%)、「悪い・最悪」一四%(同一四%)となった。
同政権の項目別評価では、悪化した項目として犯罪・治安を挙げた人が二五%と最も多く、治安の悪化が政権の評価を下げたことを裏付けた形となった。「最高・良い」と答えた人も、犯罪の多いサンパウロ州(三九%)とリオデジャネイロ州(四二%)で少なかった。
犯罪の増加と治安の悪化は、リオ市で六歳の少年が自動車に引きずられて死亡した事件や、同市ファベーラ(スラム街)での銃撃戦と流れ弾による死傷者の続出、サンパウロ市で頻発する銀行強盗と一般市民が巻き添えになるなど、国民の不安を高めている。