2007年3月28日付け
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十七日】銀行融資の平均金利が今年二月に年三九・七%と、中銀が統計を取り始めた二〇〇〇年七月以降、最も低い水準に達した。個人向け融資の平均は年五一・七%、法人向けは年二六・〇%だった。
金利低下の理由として、基本金利(Selic)の低下と給与自動引き落としによる割引融資の増加が挙げられている。受託クレジットと呼ばれる給与天引きの割引融資は年三二・五%と、個人向け融資の平均金利(年七三・八%)を大きく下回っている。中銀のデータによると、割引融資の先月の残高は五〇五億レアルで、銀行融資の二五%を占めている。
金利の低下にもかかわらず中銀のロペス経済局長は、「以前は金利が異常に高かった。今でもまだ高い」とコメントした。ブラジル銀行協会(Febraban)は融資拡大につながるとして、金利低下を評価する声明を発表した。融資総額は二月に前月比一・一%増加し、七四七四億レアルに達している。
一方、銀行の資金調達にかかる平均金利は二月に一月比で〇・四ポイント低下して一二・五%になったのに、融資平均金利が〇・二ポイントの低下にとどまったため、スプレッド(金利差)は二七・四ポイントから二七・六ポイントに上昇、それを批判する声も挙がっている。銀行側は返済不履行の増加をスプレッド上昇の理由としている。