ホーム | 日系社会ニュース | サンパウロ市での100周年事業説明=上原協会理事長ら=ノロエステ連合文協総会で=――2時間以上、聴いた側の反応さまざま=独自事業は記念誌編纂など8つ

サンパウロ市での100周年事業説明=上原協会理事長ら=ノロエステ連合文協総会で=――2時間以上、聴いた側の反応さまざま=独自事業は記念誌編纂など8つ

2007年3月28日付け

 第四十九回ノロエステ連合日伯文化協会の定期総会(白石一資会長)が二十五日、アラサツーバ日伯文化協会会館で開催された。日本移民百周年記念協会から上原幸啓理事長、吉岡黎明文化委員長、原長門総務補佐ら九人が参加。二十七支部から約百人が集まり、飯星ワルテル、ジョルジェ・デ・ファリア・マルリ両連邦下院議員、ジョルジェ・マルリ・ネット・アラサツーバ市長らを迎えて、同地やサンパウロでの百周年事業についての説明が行われ、総会は約四時間に及んだ。
 まず先駆者に対して一分間の黙祷が捧げられた後、加藤孝アラサツーバ文協会長、白石連合文協会長、上原理事長ほか連邦下議らがあいさつ。マルリ・アラサツーバ市長は来年、日本移民百周年と同時に同市の市制百周年を迎えるにあたり、「連邦議員にも協力をお願いして、アラサツーバで記念事業をしたい」旨を述べた。
ノロエステ連合としての百周年記念事業の計画について、白石会長は「〇八年の六月以降か、皇族の方が(ノロエステに)来られるのであれば、そのときに何かやりたい」。
 百周年記念事業の候補として(一)弓場バレエ公演、(二)青年らを集めた企画、(三)太鼓演奏、(四)日本語学校生徒らの発表、(五)盆踊り、(六)各移住地の写真展、(七)記念誌の編纂、(八)実態調査の八つが提案され承認を受けた。これから役員会でさらに内容を詰めていく予定だ。
 続いて、百周年記念協会による事業説明があり、上原理事長が、先没者への感謝や将来の子弟のため、日伯の国家間交流などとその意義を紹介。吉岡文化委員長や原総務補佐らが一人ずつ挨拶した。
 吉岡文化委員長は、百周年を機に各市で日系社会の実態調査を行うよう、各文協が市に申請することを提言。実際にインダイアツーバ市で行われている現状を話し、趣意書や手法を説明した用紙、アンケート用紙を文協会長らに配布した。
 また、原補佐は、百周年記念バッジやTシャツを販売して活動資金を捻出することや、企業に寄付依頼をしていること、サンパウロでの記念式典の概要や「あしあと」プロジェクトについて活動に理解を求めた上で、記念式典での千人太鼓や盆踊りへの出場を呼びかけていた。
 ノロエステ連合の三十支部のうち、百周年委員会に対して会費(一口五十レアル)を収めているのは、リンスとアラサツーバの二文協のみ。「会員であることの特典はあるのか」との会場からの質問に対し、原補佐は、毎月の会費収入が一万レアルであるのに対し、月三万レアルの支出がある現状を話し、「これから特典がでてくるようになる」と答えた。
 百周年協会からの説明は二時間以上にわたった。祭典への出場を前向きに検討していこうという会長らや「(百周年まで)もう時間もないんだし、前に比べれば進んでるでしょう」という感想に対し、「皆が何回も同じことを言っていて疲れた」という声もあった。
 総会ではこのほか、ノロエステ農事研修会のアラサツーバでの開催、連合の会費は、従来通り一人一レアルで各文協が会員分を連合に収めることが確認された。また、ノロエステ第二地区会長が加藤孝さんから長谷川峰男さん(ビリクイ)に交替した。