ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 発着遅れ解決に期限を=大統領「国民の我慢にも限界」

発着遅れ解決に期限を=大統領「国民の我慢にも限界」

2007年3月29日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十八日】度重なる航空管制トラブルや空港設備に起因する国内の空港での発着遅れを憂慮するルーラ大統領は二十七日、航空関係者を集めた会議で、国民の我慢も限界を超えた、解決に必要な資金に糸目はつけないとして、発着遅れ解決に期限を設定するよう関係者らに要請した。五時間に及んだ会議は、二十八日にも続けられる予定。
 会議の数時間前には、空港インフラ整備公団(Infraero)のペレイラ総裁がラジオ局とのインタビューで、航空問題は解決の見通しが立たないと発言したばかりだった。
 大統領は昨年十二月九日に発着遅れの終息宣言を出したが、クリスマス前に航空管制トラブルが再発、混乱がピークに達した同月二十二日には、「空港で日々発生している問題への解決策を求める」と、今回と同様の発言を行っていた。今年三月十八日には管制センターのトラブル、二十六日にはサンパウロ国際空港の離着陸誘導装置の故障で、再び発着遅れの事態となっていた。
 「問題は数年前から続いてきた構造的なもので、打つべき手を打って来なかった」と、大統領はブエノ前空軍総司令官とウィルソン空港整備公団前総裁を暗に批判した。
 二十八日の会議では航空管制の民間への移譲について議論される見込み。航空管制官国際連盟(Ifacta)のボーンガートナー会長は、空軍による航空管制が管制システムの近代化を遅らせているとして、民間への移譲に賛成の立場を示している。