2007年3月30日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙十七日】銀行などの金融機関が体質改善などでサービス向上に努力しているにもかかわらず、相変わらず顧客の苦情が絶えず、増加していることが明らかになった。
中銀の発表によると、顧客数一〇〇万人以上を抱える金融機関への苦情は昨年、前年対比五〇%の増加となった。今年に入っても増加傾向は衰えず、一月と二月の二カ月間で二二%増だった。
顧客数一〇〇万人以下の機関ではさらに顕著で、昨年は前年の九七一件の苦情から一気に二八三〇件にはね上り、一九一%の増加を見た。今年二ヵ月間では六六〇件で前年同時期対比四五〇%増、銀行などに対する不平不満が上昇していることを物語っている。
銀行別の苦情ランキングではトップがサンタンデル/バネスパで、以下順にABN、イタウー、HSBC、ノッサ・カイシャとなっている。市中銀行で最大手とされているブラデスコ銀行は十三カ月連続で上位五社のランキングから外れている。
消費者保護団体のPROCONは、業種別では銀行は苦情の四位にランクされているものの、急上昇ぶりを示しているとして、中銀の発表を肯定している。口座保有の顧客が急増したのとクレジットの拡大がトラプルの因になっていると指摘している。
またインターネットのハッカーによる犯罪も顕著で、これに対する苦情も増加しているものの、銀行の防止策に対し、ハッカーの技術が優り、犯罪減少に至っていないと指摘している。