2007年3月31日付け
ブラジル日本会議(上野アントニオ会長)は、〇七年度の第七回年次総会を、二十四日、ニッケイパラセ・ホテルで開催した。同会の今年の主な事業は、第四回皇居勤労奉仕団の派遣、声楽家の森敬恵(としえ)さんほか二期会グループによるブラジル公演、『嵐の中の灯台』のポルトガル語版発行の三つ。全ての計画が承認され、上野アントニオ会長の留任が決まった。
総会の冒頭、上野会長は「海外唯一の支部として独特の問題も出てくるが、海外にいるなりの活動を広げていきたい」、さらに若い会員が集まりにくいことをあげて、「百周年には様々な行事を計画しているので、若い人に(私たちの)思いをどの程度伝えられるか、考えていきましょう」とあいさつ。〇六年度の会計報告、事業報告がなされた。
皇居勤労奉仕団については、十月六日に日本の日本会議が十周年記念式典を開催するのに合わせて、参加するため、奉仕団の日程を変更。十月一日からの四日間に行うことになっている。
また、東京学芸大学の卒業生で構成される二期会の会長、森敬恵さんほか二人がブラジル日本会議を通じて、今年七月に来伯し、サンパウロ、パラナでの公演を予定している。七月十八日の海外日系人大会、パンアメリカン・ブラジル日系人大会の開会式にも出演するという。現在、日本会議では、森さんらグループへの資金カンパ活動を行っている。
さらに昨年、同会議が、日本語版の『嵐の中の灯台』を百五十冊、日本から取り寄せ、ブラジル日本語センターを通じて各日本語学校に配布した事業が好評を得たことから、今年、ポルトガル語版を発行することを決定した。すでに、ブラジル政府文化庁から、LEI ROAUNETの免税許可を得ており、十万レアルの寄付金を募って、三千冊発行する計画だ。
「この本はとてもいいものなので、ぜひ一読下さい」と小森広理事長は、発刊への協力を呼びかけている。
総会ではほかに、会の定款作成についての要望が出された。会終了後にはビデオ鑑賞と懇親会がおこなわれ、集った二十四人の会員らの談笑が続いた。
総会で承認された役員は以下の通り。会長=上野アントニオ義雄、第一副会長=二宮正人、第二同=川村真倫子、第三同=上原幸啓、理事長=小森広、理事=小山明郎、広田敏男、中野恵市、橋浦行雄、菅野鉄夫、上田きよ子、磯部衛一、中野晃治、徳力啓三、特別理事=村崎道徳(敬称略)。