2007年3月31日付け
日本は地震や津波が本当に多い。古くは関東大震災があり近くは阪神淡路大震災では6434人が死亡し負傷者は44000人。家屋は10万五千棟が全壊し高速道路も崩壊した。1964年の伊勢湾台風は5000人超の死者・不明者を出す惨状であった。噴火もいっぱいあり、北海道の昭和新山に始まり鹿児島の桜島は煙を吐きながら小規模な噴火を繰り返している▼こんなに自然災害がある国は少ない。先の「能登沖地震」が発生した地域は、日本で最も地震が起きにくい地方と専門家らが「安全」と見なしてきたところである。ところが―不意に震度6の地震が起こり道路には亀裂が入り、住宅は崩れる。住民ら2600人が避難という震災に見舞われ、漆の塗り物で有名な輪島では損害が10億円を超えるとされる▼日本の地震学の水準は高い。その機関とでもいうべき「地震調査研究推進本部」が作成した予測地図でも、能登は「今後30年以内に震度6以上に見舞われる確立は0・1%未満」とされている。この推定に従えば、1万年に1回起きるかどうかの安全地帯だったのだが、今回の地震は学会の常識を根本的にひっくり返してしまった▼㍻17年3月の福岡県西方沖地震(M7)も安全地帯と考えられていたノ―マ―ク地域だったし、日本に暮らしている限り何処にいても地震への警戒を怠ってはいけない。だが、能登地震では、政府や石川県の動きが素早く自衛隊も大活躍と連携がうまくいき被災者救済に当たったのは褒められていい。また―石川・富山両県人会の救済募金が少しでも被災者の元気づけに役立てばいいのだが―。 (遯)