ブラジル国内ニュース(アーカイブ)

航空管制CPIは骨抜きに=委員を与党で固め=空軍高官の召喚など阻止=「藪は突つかない」方向

2007年4月6日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙五日】航空管制CPI(議会調査委員会)に関する最高裁判断を考慮した政府は四日、CPIの議事進行を政府の方針内に治めることで意見が一致した。議長はCPIメンバーの多数を連立与党のブラジル民主運動党(PMDB)に委ね、上程者はヴァカレーザ下議(労働者党=PT)とすることで、自作自演のシナリオが出来上がった。高官の証人喚問や捜査命令、守秘義務の開示などは、却下できる見通しとなった。半年にわたった航空管制トラブルは国防省の機構改革で解決できると、大統領がこの問題に幕を引いた。
 ルーラ大統領にとっては、航空管制トラブルは解決ということらしい。明らかになったことは、トラブル完全解決までのピーレス国防相留任と反乱首謀者の処罰といえそうだ。運航業務は一軒落着のようだが、問題の根が空軍上層部にあると政府関係者はみている。
 ルーラ大統領は四日、エクアドルのコレア大統領主催歓迎式典の後、組閣は一応完了し、管制トラブルの完全解決までの現国防相留任を記者会見で発表した。一方で国防省の改革が急務であることを明らかにした。PT内では国防相の花道が話題になっている。
 航空管制トラブルは国防政策の不在であり、任にある者には屈辱だという。大統領は、後任に国防省の機構改革も含めてレベロ前下院議長(PCdoB=ブラジル共産党)を推薦した。ピーレス国防相は、航空管制は空軍の任務で陸軍は直接責任がないとみている。国防省に手落ちはないと思っている。
 葬られた航空管制CPIは、最高裁判断で復活の可能性が浮上した。政府は戦闘態勢を整え、最高裁に手も足も出ないようにした。布陣はCPI正副委員長の一人を告発組から招く下院の伝統を無視したもので、骨抜きの八百長CPIとなる見込みのようだ。
 政府は議会対策に万全を期した。しかし、空港トラブルが解消したとしても、空軍トラブルの再発を政府は懸念している。野党が航空管制CPIを空軍トラブルへつなげる戦略を練っているからだ。同CPIは、空港インフラ整備公団(Infraero)の不正摘発に止まるものではない。
 今回の反乱首謀者が起訴され営倉送りの判決が出るなら、士官らが空軍の恥部をさらけ出し、汚職と不正行為を洗いざらい暴露するという筋書きらしい。それは虎を棒きれで突っつくようなもの。下手したら、かみ殺される。
 トラブルが反乱に至ったことで、政府は驚きを隠せないでいる。大統領府は、この反乱騒ぎへの対処法で苦慮している。キナリア下院議長始め与野党幹部は二日、サイトウ空軍総司令官と昼食をともにした。政府の対応次第では、政権の命とりになりかねないというのだ。
 CPIの目的は航空管制官と総司令官の対決ではないし、空軍の腐敗摘発も考えていないと告白した。航空管制CPIが設置されても、空軍高官らの召喚や士官との直接対決は避けるという。CPIは連邦令関係と乗客のトラブルにとどめ、火中の栗は拾わない意向らしい。

こちらの記事もどうぞ

Back to top button