高まる国民の購買意欲=既に兆候表れる=長年の夢を今年中に実現=マイホーム、家電、旅行
2007年4月6日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙一日】国民所得の増加で生活がある程度安定化したのに加え、長期クレジットの普及で国民の購買意欲が例年になく高まっている。一二〇〇家族を対象にしたアンケート調査によると、約半数が永長の夢だった品々を今年中に買いそろえたいと答えた。従来からの夢とされているマイホームや家電に加え、コンピュータなどの電子製品、レジャーや旅行などを希望している。すでに今年三カ月間でこの兆候は表れており、商店筋では今年の売上予想を上方修正しているところもある。市場アナリストらは今年のブラジルの経済成長は、消費経済の伸長に支えられるとみている。
調査会社のIPSOS社が二〇〇六年十二月に全国一二〇〇家族を対象にアンケート調査を行ったところ、約半数の四六%が購買意欲を示した。〇五年の調査では三九%だった。項目別では家具や家電が三七%と相変わらず庶民の夢となっているものの、今年の特徴はマイホーム、レジャー、旅行、コンピュータの台頭が目ざましい事にある。
例えば家族収入が一一六一・八八レアルのCクラス層では、コンピュータ購入希望が〇五年では一八%だったのが、昨年は二三%に上昇した。さらにマイホーム購入は一〇%から一四%となった。また全般的にABクラス(二三二五・三八レアルの家族収入)と同等品の購入を希望している。
コンピュータは今年、デスクトップおよびノートブックを合わせ八五〇万台が販売されると予想され、前年(〇六年)の一五〇四万台増となり、年間売上台数で世界三位に上昇する。アメリカと中国に次ぐもので、日本と英国は昨年すでに追い越している。
この上昇は、ブラジルの家庭での普及率が他の国と比較して低いことが原因となっている。旅行も消費希望の大きな割合を占めている。CクラスとDEクラス(五七一・〇五レアルの家族収入)では項目別で三番目となっており、ABクラスではトップとなっている。
これに目をつけたのがフィブラ銀行で、先週低所得層を対象に最近流行となっているクルーズ旅行の融資を開始した。対象者は年金受給者および公務員(退職者も含む)で、返済は四〇回払いで、銀行の口座から自動引き落とし(年金振込の時点で)となる。豪華船での周遊は平均で三〇〇〇レアルから四〇〇〇レアルとなるので、返済は月一〇〇レアル以下となる。
消費の拡大が表面化した背景には、容易なクレジット、所得の増加、インフレ抑制、金利の引き下げなどがようやく浸透した結果によるものとみられている。このため貯蓄や投資が減り、消費に回る資金が急増した。ブラジル地理統計院(IBGE)のデータによると、国内主要六大都市の市民の二月度の所得は総額二二四億レアルに達し、二〇〇四年同月対比二一・七%増となった。
この総額がすべて消費に回ることになれば莫大な資金の市場流入となり、経済成長の源になると指摘している。いっぽうの要因であるクレジットの拡大も衰えを見せることなく、ますます拍車がかかると予測されている。
この状況を反映して今年一月から三月までの第1・四半期は予想以上の販売増となった。家具と家電専門で国内最大チェーン店を有するカーザス・バイアはこの時期、昨年対比一〇%の売上増となり当初予測の倍増となったことで、年内に新規五〇店舗オープンに弾みをつけた。
建築資材業界も予想の一〇%を上回る一五%増の記録となった。スーパーのカレフールは年内に昨年の倍となる新店舗を開設する。ウォールマートも倍増の二八店舗をオープンさせ、購買力を増している低所得層を狙ったサービスを拡大する意向を示している。