2007年4月11日付け
日伯大学検討委員会(矢野敬崇委員長、センター評議委員会委員長)は、三月二十四日のブラジル日本語センターの総会で「日ブラジル際大学建学の理念と目的」を発表した。岡野修平委員(全伯講道館柔道有段者会会長)は、理念の大枠や、これまでの「日伯大学」から〃国際〃の名を冠することにした理由を説明。今後一年間は「日ブラジル際大学準備委員会」と改称し、資金調達についてなど、さらなる詳細の検討に入りたいとして、同センターを拠点に活動していくことで、総会の承認を受けた。
「理念と目的をつくるのに、三年間をかけました。しかし、この二つがしっかりしていれば、反論があっても軸がずれることはない。大きな構想でも、身の丈にあったコンパクトなものを用意していきたい」と岡野さん。
岡野さんは昨年一年間をかけて、日伯の有識者の意見聴取を行った。六つの意見に集約されたという。
(一)子弟に伝承すべき日本移民の精神とはなにかを考える。(二)自然環境学を取り入れた大学を。(三)ブラジルのいいところを日本へも発信できるように。(四)移民としての立場で大学の意義を語る。(五)大学経営が難しい時代なので、特色のある学校を。(六)日伯でなく、パンアメリカンな大学を目指す。
これらを踏まえた上で、道徳性の高い教育を施し、移民としての使命と決意を込めた、パンアメリカンの拠点なるような大学の建学が掲げられた。
今後は、準備委員会として、専門家を呼んで、具体的な中身の検討を進めていきたいと話した。