2007年4月13日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙九日】サンパウロ市内のスーパーやバールの店頭に、〃カロリーゼロ〃あるいは「砂糖ゼロ」表示の清涼飲料水が並び、客の目を引きつけている。コカコーラが新しい黒色にゼロ表示で先週からサンパウロ市内で販売を始めたことで、今年始めからすでに販売をしているAmBevと合わせ、飲料の二大マンモス企業が「ゼロ」戦略でしのぎを削ることになった。
これにより新製品の登場かと勘違いする人もいるが、中身は従来と全く変わらず、単に表示の変更に過ぎない。これまで低カロリーを唄い文句に世界的にLIGHTで売り出され、コカコーラはその後、DIET(ダイエット)とした。今回の「ゼロ」への変更で従来のものは姿を消すことになる。
両社によると、これまでの調査でライトにしろダイエットにしろ病人の飲み物とくに糖尿病や肥満症の人らを対象にした感が強く、最大の消費者である若者層が抵抗を感じていたという。このため、ずばり「ゼロ」表示をすることでインパクトを与え、イメージチェンジを図ることを決定した。
飲料業界はイメージチェンジが重大な要素となっている。AmBevでは一年間の市場調査を経て、グァラナ・アンタルチカ、スキタ、トニカおよび国内販売権を有するペプシに適用している。いっぽうのコカコーラではアメリカで二〇〇五年から使用しており、今月末までにブラジル全土に拡大することを表明している。
同社では〇三年からギリシャで、スプライト・ゼロを販売した経験がある。またコカコーラはサンパウロ市内で過去六カ月間に、レギュラータイプが二二%の販売増だったのに対し、ライトおよびダイエットが六五%の伸びとなったことで、イメージチェンジでさらに販売増にはずみをつけたいとしている。