2007年4月17日付け
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十四日】ブラジル政府の米国債保有額が昨年一月の三〇一億ドルから今年一月に五三七億ドルへと約八〇%増加し、世界ランクは十三位から八位に上昇した。
米国債はリスクゼロの債権とみなされ、保有額ランクは今年一月時点で日本(六二七四億ドル)、中国(四五五二億ドル)、イギリス(一〇三三億ドル)、韓国(六二三億ドル)、台湾(五九四億ドル)、ルクセンブルグ(五九四億ドル)、カリブ諸国(五五〇億ドル)、そしてブラジルが続いている。
ブラジル中央銀行は、金融市場で調達したドルを米国債購入にあてており、国債の保有が事実上外貨準備の一部であることを認めている。今年一月の外貨準備高は九一〇億八〇〇〇万ドルで、米国債は五九%を占める。中銀は昨年に三七〇億ドル、今年に入ってからすでに二二〇億ドルを買っている。
今年一月の外貨準備高九一〇億ドルは輸入額の十一カ月分に当り、対外債務一六三三億ドル(公共、民間部門)の五五・七%に達している。
外貨準備は償還期限を迎える外債の支払いに対する一種の保証となるが、利子の低い米国債を維持するコストの高さ、ドル安の進行、ユーロの上昇や中国の急成長といった国際経済環境の変化を理由に、米国債を始め外国債の保有割合を見直すべきとの声が中銀内で挙がっている。