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初めての幹細胞銀行開業=へその緒預かり難病治療に
2007年4月18日付け
【エザーメ誌PME】リオデジャネイロ市のクリオプラシス社は、ブラジルでは初めての幹細胞銀行を、クルース氏など三人で始めた。出産の際に産児のへその緒を預かり、後日、産児が糖尿病や白血病などの難病治療で必要になった場合用立てる銀行である。
幹細胞を容易に摘出できるへその緒を預かる仕事は、難病治療の医学に開かれた新しい窓だ。創業者のクルース氏は製薬会社に勤務し、火傷などで損傷した皮膚の再生に幹細胞治療が有効であると信じていた。幹細胞治療が話題になるにつれ、バイテクへ進出する企業が続出した。
ブラジルでは、幹細胞治療に理解が得られるまで六年を要した。そのため、大学の片隅でへその緒銀行は産声を挙げた。現在は、年商一〇〇〇万レアルの企業へ発展した。開業の動機は火傷の皮膚修復であった。しかし、用途は想像以上に広がった。
へその緒銀行は広く市民に知られるところとなり、本格的なマーケティングを始めた。医師協会や産院とタイアップし、幹細胞研究室と業務提携を結んだ。関係筋から専門家を紹介され、職員として採用した。現在は、七十人の専門スタッフが常勤する。機器完備のため投資家も募った。
全国に現在、三〇〇のへその緒銀行がある。費用はへその緒採取が平均四八〇〇レアル、預かり費が毎月六二一レアル。へその緒銀行は、専門医が採取のため二十四時間体制で待機し、出産病院へ直行する。
専門スタッフはほとんど大学院コースを修めており、幹細胞の他に皮膚の断片も保管し、整形外科治療に役立てている。