2007年4月20日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙十九日】中央銀行は十八日、通貨政策委員会(Copom)の会合を開き、基本金利(Selic)を〇・二五ポイント引き下げ、年一二・五〇%に決定した。
会合後に発表された声明の中で、中銀は引き下げ理由としてマクロ経済とインフレ見通しの考慮を挙げ、前回と同じ理由を繰り返した。しかし、委員七人のうち三人は〇・五〇ポイントの引き下げに賛成し、僅差で今回の決定となったことが明らかにされた。
今回の引き下げは連続十五回目で、二〇〇五年九月以降の引き下げ率は七・二五ポイントに達した。また、新金利は一九七四年以降最も低いレベルとなっている。長期間の引き下げにもかかわらず、ブラジルは名目金利で世界第三位(一位はトルコの一七・五%、二位はベネズエラの一五・三%)、インフレ率を差し引いた実質金利では八・五%と世界トップの座を維持している。
サンパウロ州工業連盟(Fiesp)や労働組合のフォルサ・シンジカルは、現在の経済状況からみて切り下げ幅は小さすぎるとCopomの保守的姿勢を批判した。一方、三人の委員が〇・五〇ポイントの引き下げを支持したことから、次回(六月)会合以降、〇・五〇ポイントの引き下げが数回に渡って続くのではないかと一部アナリストはコメントした。