2007年4月21日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十日】中国の国内総生産(GDP)が第1・四半期で一一・一%成長したのに対しインフレが三・三%となったことで、経済および金利政策に変化が現れるとみられて、世界金融市場は不安に見舞われた。
しかしブラジルでは動揺がみられず、サンパウロ平均株価指数はわずかに〇・一一%の上昇となった。ドルは、〇・二%下げて十九日の終値は二・〇二九レアルだった。
いっぽうでカントリーリスクは史上最低の一五〇ポイントとなった。リスクの低下はマクロ経済が評価されたことと、ブラジル地理統計院(IBGE)のGDP算出方法の変更で、高率になったことが背景となっている。
中国の第1・四半期のGDP成長は当初九%から一〇・二%だったのがはるかに上回った。反面でインフレは政府目標の三%を上回ったことで、金利上昇は避けられないとの見方が強く、年内一%の引き上げもあり得るとみられている。これにより成長が鈍化するとの懸念が広がった。上海株価は四・五二%下落し、二月二十七日の八・八%の暴落に及ばなかったものの、世界市場を不安に陥れた。