2007年4月24日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十三日】今年二月と三月の二カ月間に、下院議員の補助予算の請求額が一一二〇万レアルに上り、九十七人の下議が同期間の上限を上回ったことがエスタード紙の調査で明らかとなった。
補助予算は不十分な議員給与を補う目的で二〇〇一年に新たに設けられたもので、一人当り月一万五〇〇〇レアルを上限に年間一八万レアルまで、領収書の提出をすれば、議員事務所の賃貸料や燃料費、宿泊費、食事代など政治活動に使われた諸経費を議会に請求できる。毎月の上限超過分は翌月に支給される。今回の調査では九十七人が上限を超過しており、中には四万三五八五レアルを請求した議員もいた。
例えば燃料費の合計は二五〇万レアルに上り、約一〇〇万リットルのガソリンが政治活動に使用されたことになる。これは地球を二五五周走ることができる量。燃料費については一人当り月四五〇〇レアルの上限が設けられているが、提出された領収書の数字はセンターボの合計がぴたりと上限額に一致している。二カ月分、九〇〇〇レアルでは、ブラジルの北から南の端まで三往復できるという。
一方、議員の中には領収書の提出に不満を抱く者もいて、月二四一六から五四一六レアルまでの経費については提出を免除する法案が、三月に財政委員会で承認され、本会議での審理、承認待ちとなっている。連邦会計検査院(TCU)のフルタード総裁は、領収書を逐一チェックするのは不可能であり、上限も形骸化しているとして、給与を上げてでも補助予算を廃止すべきだと主張している。