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峠を越した石油時代=埋蔵量限界に新エネルギー

2007年4月25日付け

 【ヴェージャ誌一九九六号】地質学者は石油時代の前半が終わったという。過去一五〇年間、商工業や農業は石油に支えられ、大きく飛躍した。その間に人口は六倍も増え、石油も増産した。ところが限度ある埋蔵量を見越して、石油はゆるやかな減産に入った。
 石油関係の大手企業はペトロブラスも含めて全盛時代が終わり、石油での収益は減少傾向にあるとみている。怪気炎を上げているのは、ベネズエラとボリビアだけである。これは、油田の新しい国と峠を越した産油国という二つの場合があるからだ。
 埋蔵量に限界がある産油国には、原油の値上がりしか収入増のチャンスがない。世界各国の産業はまだ石油資源に依存しており、産出先細りとあれば、これからも石油高騰は当然あり得ることだ。それに中東は、いつも政情不安で石油供給が揺れている。
 次に石油関連企業の将来性である。これら企業は全盛時代に、再生可能エネルギーや水素燃料の開発に資金をつぎ込んだ。ペトロブラスも全投資の一部をバイオ・エネルギーに投じ、バイオ・ディーゼルによる火力発電所を三カ所建設した。ペトロブラスはエタノールを生産しないが、配給している。
 二〇三〇年に産業が必要とするエネルギーは、四〇%増える。それまでに大手企業は、石油に依存するか新規エネルギーに乗り換えるかを決めなければならない。それは現在、どんな研究開発の努力をしているかで決まることだ。