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モトボーイの事故死増える=他の事故犠牲者は減少傾向

2007年4月28日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十四日】モトボーイと呼ばれるバイク運転者の事故死がサンパウロ市で年々増加し、過去五年間で六六%増加した。自転車運転中の事故死も二〇〇五年と〇六年の二年間で三三%増加したことが明らかになった。
 交通事故の犠牲者が減少にある中で、バイクによる事故が急増している。歩行者の引き当て事故(被害が最も多い)が過去五年間で八%減少、自動車同士の衝突などによる犠牲者は二〇〇五年の六一四人から昨年は五八五人に減少しているのと対照的となっている。 保健省が病院に搬送される被害者のデータをとりまとめたもので、交通事故死の数は〇一年の一六八一人から〇六年は一五二〇人と一〇%減少した。このうち六九三人の数は〇一年の一六八一人から〇六年は一五二〇人と一〇%減少した。このうち六九三人は歩行者だった。(〇五年は七五五人)。
 バイク運転者は〇五年が一二五人だったのが〇六年は二一〇人に上った。自転車での事故死は〇五年が三九人で、昨年は五二人だった。これによる市の財政支出は一〇〇〇万レアルの負担となる。
 交通技術公社(CET)のデータは未発表だが、モトボーイの事故死は〇五年が三四五人だったのに対し、〇六年は三八〇人で一〇%の増加が登録されている。同公社ではこの背景としてバイクが車に比べて安価であることと、宅配のサービスが普及したことでモトボーイが急増したのに加え、サンパウロ市内の渋滞によるバイク使用が増えたと指摘している。
 いっぽうで世界保健機構(WHO)の発表によると、世界で交通事故死が急増しており、年間一〇〇万人が犠牲となっており、このうち四〇万人が十歳から二十四歳の若者層で占められている。ブラジルでは国道のみで年間六万五〇〇〇人が事故に遭い、うち七〇〇〇人が死亡している。