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減少傾向のカトリック=大多数が「神は存在する」

2007年5月8日付け

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙七日】ローマ法王ベネディクト十六世の来伯(九日)を前に、フォーリャ紙は六日付け紙面で、調査会社ダッタフォーリャがブラジルの宗教の現状について、十六歳以上を対象に今年三月に実施した調査の結果を発表した。
 それによると、宗教の信者の構成比はカトリックが六四%と依然最も高く、プロテスタント・ペンテコステ派(聖霊の存在を強調)一七%、同派以外のプロテスタント五%、その他五%、心霊信仰三%、無信仰六%となっている。
 カトリックはヨハネ・パウロ二世が最後に来伯した年の前年に当る一九九六年に七四%を占めていたが、以後信者は減少を続けている。地方別では北東部が七一%、南東部が五九%で、都市部より農村部で信者が多い。
 また、「神は存在する」と答えた人は九七%に上り、疑う(二%)、存在しない(一%)を圧倒した。「聖母マリアは処女のままイエスキリストを生んだ」と信じる人は八六%(カトリック信者は八八%)、「イエスは十字架にかけられて死んだ後、復活した」は九三%(カトリック信者は九五%)に達した。
 一方、宗教に関する偏見が根強く残っていることも同調査は明らかにした。「アフリカ系ウンバンダは悪魔の宗教」と答えた人は五七%、「カトリック教徒は信仰を実践しない」六一%、「新教徒は牧師にだまされている」は六一%と半数を超え、「イスラム教徒はテロリズムを擁護している」、「ユダヤ人はお金のことだけを考えている」はそれぞれ四九%に上った。