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若者の生活環境が改善=殺人の犠牲者も減少=中等教育機関への進学率上昇

2007年5月11日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十日】サンパウロ市内での若者の生活環境は過去数年で、理想には程遠いものの改善の兆しを見せている。
 州データ分析システム(SEADE)が二〇〇〇年から〇五年のデータをとりまとめたもので、殺人による死亡率、中等教育への進学率、不登校率、未成年者の出産などを基に若者の迫害指数を割り出したもので、総合的に平均で二〇〇〇年の七〇ポイントから〇五年は五一ポイントとなり、一九ポイントの低下となった。
 指数は四つの階層(地区)に分けており、貧困地区は八八ポイントから六四ポイントへ、中産階級未満は七七ポイントから五四ポイントへ、中産階級は五〇ポイントから三七ポイントへ、富裕層は三六ポイントから二五ポイントへとすべて改善した。しかし、三〇〇万人の若者が住むといわれる貧困地区が富裕地区の約二・五倍の指数となっており、まだ格差が大きいことが指摘されている。
 中等教育機関への進学率が今回初めての試みとして指数に組み入れられたが、これが全体の一九ポイント低下のうち八ポイントを占めた。貧困地区ではこの期間の進学率が四七・二%から六二・五%へと大幅に上昇した。富裕層は六五・七%から七五・七%となった。関係者は教育の質はともかくとして、登校することで社会的責任を負い、悪の道に染まらないことで生活環境が改善するとしている。
 いっぽうで十五歳から十九歳までの男子の殺人による犠牲者は、一〇万人当り貧困地区で一八九・四人(二〇〇〇年は三〇三人)、中産階級以下が一五三人(二二八・七人)、中産階級が八〇・三人(一二六・四人)、富裕層が五七・一人(五六・七人)とそれぞれ減少した。全市平均は一四〇・五人(二一五・九人)だった。地区別では都心のセー区が四二〇・四人でトップ、次いでジャルジン・サンルイス(二五九・三人)パリ(二一八・八人)となっている。
 十四歳から十七歳までの未成年女子の出産もわずかながら減少している。一〇〇〇人当たりの出産は貧困地区で四七・一人から四一人へ富裕層では〇五年に一九・三人だった。