2007年5月11日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙十日】下院は九日、上下両院議員の給与の二八・五%調整を定めた法案を賛成三五五、反対八五、棄権七で可決した。また、大統領、副大統領、閣僚の給与の同率調整を盛り込んだ法案を賛成三七四、反対五四、棄権三で可決した。
二八・五%の調整率は二〇〇二年十二月から〇七年三月までのインフレ率に相当するもので、両院議員の給与は一万二八四七・二レアルから一万六五一二・〇九レアルに上昇する。大統領は八八八五・四八レアルから一万一四二〇・二一レアル、副大統領と閣僚は八三六二レアルから一万七四八・四三レアルへの昇給となる。
キナリア議長は、連邦公務員の昇給に合わせて議員と大統領、閣僚の給与も自動調整する件を法案からはずすことを決め、議員らも議長の考えを支持した。
両法案の採決には、口論や非難の応酬に怒号や涙が入り混じり、十時間あまりが費やされた。議員らは八日に採決されるべきだったと法案を緊急事項とみなし、野党自由社会党(PSOL)と民主党(DEM)の反対を押し切って可決に持ち込んだ。ブラジル民主社会党(PSDB)は賛否の判断を各議員にゆだねた。
両院議員は一年間に十五カ月分、大統領と閣僚は十三カ月分の給与を支給されている。今回の調整で下院議員全員の経費は一億二〇〇〇万レアルから一億三〇〇〇万レアル、上院議員全員では一五四〇万レアルから二〇〇〇万レアルへと増える見通し。