2007年5月16日付け
茨城県人会(鈴木康夫会長)の六年ぶりとなる墨の藝術展「第二回ブラジル茨城県人会文化事業作品発表会」が十二日、十三日に文協ビル貴賓室で行われた。
十二日正午に開会式が開かれ、松尾治県連会長、山下ジョルジ文協副会長、西谷博県連顧問などが出席し、若松如空北辰教師の乾杯の発声で始まった。十三日には、西林総領事が夫妻で来場した。
鈴木会長は「県人会では、日本文化の継承をしていくことがモットーとして、活動しています。今大会が開催できたのは、みなさまのおかげです。興味ある方は、是非教室に来てください」と開会のあいさつ。
山下文協副会長は「日本文化の普及に茨城県人会は、我々、文協の大きな支えになっていることを激励と受けとめている。ブラジル社会に日本文化活動をもっと浸透させたい」と今後の抱負を述べた。
今年は、書道教室開設十五周年である。茨城県人会の活動は、サンパウロ以外にマリンガなどブラジル各地におよび、書道・水墨画・刻字を教えている。
北辰教師の若松刻字担当、小林月仙水墨画担当、根本碧水・布美書道担当、鈴木美津書道担当ほか計七人と高ズレイタ生花師範、同会員の書道六十点、水墨画五十点、刻字三十点ほか、生花など合計百五十点の作品が展示された。展示の中には、若松教師、小林教師が、ポルトガル語で刻字した、「第二十六回日本刻字展」にブラジル代表として出展し、入賞した作品もあった。
会場では、展示品の繊細さに、顔を近づけて観る人や、写真を撮ったり、講師らに質問しながら鑑賞している人が多かった。
来場したリベイロン・ピーレス在住の中野睦子さんは「貴重な展示会で、素晴らしい作品を観れてうれしい」と感想。鈴木会長は「日本文化普及に生きる茨城県人会にしたい」と将来を語った。