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サンパウロ市に「きれいな空気」を=市長、大気汚染対策に本腰

2007年5月18日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十七日】視覚公害対策としてサンパウロ市内の野外広告規制条例を施行したカサビサンパウロ市長は十六日、「美しい町」プロジェクト第二弾として、二十一日にも大気汚染対策「きれいな空気」を打ち出すと表明した。
 「大気汚染に関して言えば、我々は石器時代のまま」と汚染の野放し状態を憂慮した同市長は、今後二年から三年の間に大気中の汚染物質を三〇%削減するという目標達成のために、厳しい措置を採ると公約した。
 具体的には、トラックやバスの排ガス規制が十分でないとして、ディーゼルオイルに含まれる大気汚染物質(硫黄)を除去するフィルターの装着や、車両の検査・取り締まりの推進を挙げた。対策はトラック一万台が対象で、汚染物質の排出規制は小型車両が二〇〇八年、大型車両は一〇年に実施される予定となっている。
 また、〇八年十一月までにサンパウロ市内の自動車五五〇万台すべてにチップを装着する連邦令も対策の大きな柱で、これにより、全体の約三〇%に当るとみられる、規制をクリアしない旧型車両の効率的な取り締まりが可能になる。
 大気汚染対策は市の交通局の策定で、技術職員は市内を走る一万五〇〇〇台のバスの燃料転換を研究している。さらに、ヨーロッパの排ガス規制をクリアした新型バスの導入をバス会社に求めている。〇六年には新型のバス一四〇〇台が導入され、黒煙の排気が年間六〇〇トン削減できたという。