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サンパウロ市文化センターで火災=アドバルーン屋根に落ち

2007年5月19日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十八日】サンパウロ市パライーゾ区ベルゲイロ街のサンパウロ文化センターの屋上に十七日午前一時ごろ、アドバルーンが落下し、一二〇〇平方メートルに及ぶ屋根が焼失した。
 十台の消防車が出動して鎮火したものの、二五〇〇部の書類と、美術品の一部が消火用の放水で損害を受けた。屋根がアクリル板製で火の回りが早かったため、消防は二五〇〇平米の全域に放水を余儀なくされたことが、貴重な書類損失の原因となった。
 火災現場の視察に訪れたカサビサンパウロ市長は報道機関を通じ、違法行為であると同時に危険が伴うとして、アドバルーンの打ち上げをやめるよう市民に呼びかけた。アドバルーン打ち上げは一九八八年に禁止されており、違反者は保釈権なしの禁固一年から三年、ないしは罰金が科せられる。
 ただしサンパウロ市内ではこれまで一件の罰金刑しか施行されていない。取締りを管轄する区役所によると、捜査権も拘束権もないことから、警察の動員が必要だと弁明している。
 アドバルーンによる火災はグアルーリョス市で先月二十八日にもタイヤ倉庫が全焼した経緯がある。これまでの最大の事故は二〇〇〇年六月にサンパウロ市東部の自動車代理店で四四台の車が焼失したのと、二〇〇一年八月には北部でアドバルーン製作中の家内で爆発があり、八人が死亡した事件がある。