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世界の株式市場荒れる=米連邦理元議長の発言受け

2007年5月26日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙二十五日】中国の株式市場に株価急落のリスクがあると、グリーンスパン米連邦制度理事会元議長が二十三日に発言したことを受けて、世界の株式市場は二十四日、今年二月以来の荒れた展開となった
 元議長はマドリッドで開催された会合で衛星放送を通じ、中国の株式市場に株価急落の可能性があると警告を発したため、各国の投資家らは利益確保のため一斉に売りに回った。二十四日にナスダックは一・六九%、ダウ・ジョーンズは〇・七二%、S&P五〇〇は〇・九七%、指数を下げた。ヨーロッパ市場でも鉱業関連株を中心に大きく下げた。
 サンパウロ証券取引所(Bovespa)も同日、同じ流れを受けて株価指数は前日比二・四七%低下の、五万五三〇ポイントで取引を終えた。カントリーリスクは三・六%上昇して一四四ポイント、ドルも〇・九七%上昇の一ドル一・九七レアルとなった。
 「ほとんどすべての市場が過去最高を記録しているので、今回の調整は健全なもの」とプロスペル銀行のエコノミストは述べた。Bovespaは今年に入り一三・六二%、過去一年間で四一・一八%上昇、五月二十一日には過去最高の五万二四二三ポイントを記録している。
 ただ、中国の株式市場の過熱ぶりには遠く及ばない。中国最大の上海証券取引所では株価が過去十八カ月間に三〇〇%、昨年八月から一七〇%、今年に入ってからも五五%上昇、元議長の警告を裏付ける数字となっている。
 元議長の発言は理にかなったものとみるWestLB銀行のアモリン調査部長は、今後数週間以内、六月終わりまでには、今年二月にあったような市場の調整があると予想している。