2007年5月29日付け
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十八日】連邦警察の盗聴記録から二十七日、カリェイロス上院議長が公共工事予算交付で便宜を図るようロウセフ官房長官へ依頼したことが判明した。工事はアラゴアス州プラタジ川のダム工事で、当初予算七〇〇〇万レアルのうち三〇〇〇万レアルが交付され、残り四〇〇〇万レアルと総工費一億二〇〇〇万レアルへの増額を盛り込んだ予算交付を申請した。盗聴記録によれば、同州公共土木局のアデイルソン・ビゼーラ長官とデニソン・テノーリオ次官などが、上院議長の指導により不正手段で官房室へ予算交付を申請していた。
上院議長の周囲でガウタマ建設を中心とするグループが、同議長がロウセフ官房長官へ不正工事の予算交付で便宜を取り計らうよう、ロビー活動を依頼していた。告発されたグループは、プラタジ川のダム工事の経済活性化計画(PAC)への編入を上院議長へ依頼し、認められた。
同議長の周囲で活動したロビーのメンバーは、三人以上とみられる。その一人が同議長の側近エヴェラウド・フェーロで、官房室へ便宜働きかけの労を執ったのは二回。一回目は同側近が上院議長の指導により官房室への働きかけをスムースに行う手続きの方法をアラゴアス州長官と次官にアドバイスしたこと。
二回目は、予算交付が容易になるPAC編入の書類作成法で指導をした。高等裁は、犯罪組織のためリベート享受を代償に障害除去の労をとったと第三次犯罪の容疑で同長官と次官二人を逮捕した。
ガウタマ建設社長で拘束中のズレイドは、手続きが受理されたことで上院議長宛て祝電を打つよう秘書に命令した。同容疑者と議長側近のエヴェラウドとは再々、リベートの支払で接触したことを連警は確認している。リベートの話では、上院議長や弟の下議がひんぱんに出た。
エヴェラウドは議長の弟が官房室連絡係りを努めていることを告げ、接触は細心の配慮を払うようズレイド容疑者に示唆した。またブラストゥーボのフェルナンド氏は、マセイオ市で上院議長から直接サンフランシスコ川工事とプラタジ川工事で、一〇億レアルの予算交付が承認された通知を受けたという。
カリェイロス上院議長は二十八日、上院本会議でロビイストのゴンチージョ氏経由により、女性記者ヴェローゾさんに渡した資金に関する説明を行った。議長はヴェローゾさんとの間に二歳八カ月の娘をもうけ、養育費を毎月七〇〇〇レアル支払う。雑誌に掲載された一万六五〇〇レアルは、延滞分の一括払いという。
現在拘束中のズレイド容疑者は、上院議長室をひんぱんに訪れた。それは恒例の訪問であって、犯罪ではないと同議長が否定した。またアラゴアス州のアビリオ知事も再々議長室を訪れるが、レバノン政府の借款に関することで予算交付の手続きではないと、議長は噂を否定した。
上院本会議における上院議長の説明で上議らが納得しない場合、上院倫理委員会で告発の是非を審議する。本会議で議長は、私生活について詳細を追及された。私生活での全支払と第三者の関係は、資金の出所説明を余儀なくされた。