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上院議長を倫理委員会へ=PSOLが要請=議会に休職を求める声も=養育費が自費の証明なし

2007年5月31日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙三十日】自由社会党(PSOL)は二十九日、上院倫理委員会へ代表を送って委員会への復帰を果たし、カリェイロス上院議長を倫理委員会の審議にかけるよう要請した。また同議長の潔白が証明されるまで、議長の任を休職とする申請を行う意向を示した。上院議長は実娘認知前の養育費を自費で支払った証明ができないため、メンデス・ジュニオル建設会社が立て替えた疑いを持たれた。上院倫理委員会はPSOLの代表受理を検討し、要請の審議に入る。上院にはすでに議長休職を求める声がある。
 上院本会議における上院議長の弁明は、教会の「ざんげ」に似た己の恥部をさらけ出す罪の告白といえそうだ。同議長は、実娘認知前の二〇〇四年から〇五年までの養育費を自費で支払ったという証拠が提示できなかった。また誰の子とも知れない子供の養育費で、支払領収書の保管が必要かとの弁明は空転した。
 元愛人で女性記者モニカ・ヴェローゾさんの弁護士は、実娘認知前の養育費をメンデス・ジュニオル建設会社でゴンチージョ氏からMV封印をした封筒で現金を記者自身が受け取ったと述べた。認知後は銀行振込となった。
 上院議長の弁明はローマ帝国の元老キケロやルイ・バルボーザの名句を引用し、格好はよかったが肝心の証拠提示が抜けた。実娘認知前に自費で払ったという養育費と家賃について、家賃の金額と資金の出所については言及しなかった。
 同議長が払ったという教育費一〇万レアルを、元愛人は受け取っていないという。養育費はいつも遅配で生活が困窮したと、元愛人は供述した。元愛人との関係を同議長は姦淫とか誘惑、淫猥、泥棒と呼び、名誉毀損(きそん)は明白である。これらは、同議長の説明を求めることになる。
 エロイザ・エレーナ元上議が党首を務めるPSOLは、上院議長追撃で戦闘態勢を敷いた。同元上議にとってカリェイロス上院議長は、アラゴアス州の宿敵らしい。同議長は一九九〇年以来、ヴィレーラ現知事とともにアラゴアス州の政治ボスであった。
 エレーナ元上議は全国的に知名度が高いが、アラゴアス州では冷や飯を食っていた。上院議長の倫理審議が始まり政治倫理への抵触が表決されると、休職ではなく議員権はく奪に至る。
 元上議は看護学校の教師を務めた潔癖タイプで、風見鶏の議長と肌が合わなかったようだ。同議長はコーロル元大統領の選挙参謀で中央政界入りを果たし、その後はインピーチメントでブラジル民主社会党(PSDB)へ寝返り、主君殺しをやってのけたカメレオンだと糾弾した。さらにPSDBから抜け出し、ルーラ大統領の労働者党(PT)へ媚びを売ったというのだ。
 ペレス上議(民主労働党=PDT)は、上院議長に告発への反証がないと見て、一刻も速い議長休職が議会運営のために好ましいと述べた。倫理委員会の審議が始まると、上院議長に圧力がかかり任務執行が困難になる。ゴンチージョ氏に仲介させたことも、墓穴となる。同氏が関係する建設会社は、公共工事を請け負っているからだ。

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