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大耳小耳

2007年5月31日付け

 よくカラオケで歌われている「海猫が鳴くからニシンが来ると 赤い筒袖のヤン衆がさわぐ」で始まる『石狩挽歌』(作詞=なかにし礼/作曲=浜圭介)の一節には「今じゃ浜辺で オンボロロ・オンボロボロロ~沖を通るは〃笠戸丸〃」という歌詞がある。日本においては移民船というよりは、蟹工船としての方が有名のようだ。それにしても、英国で建造されたロシア船で、日本船としてブラジル移民を運んだ船。日本船だがロシア領に沈んで六十二年も経つ。百年経っても騒がれるのは移民船冥利に尽きるか。ところで、この船の所有権って誰のもの?
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 「日伯二十一世紀協議会」の提言を受け、両国経済界の有識者により発足した「日伯戦略的経済パートナーシップ賢人会議」の第一回会合が二十八日、サンパウロ市内で開かれた。日伯各四人のメンバーのうち、トヨタ自動車(代理)を除く全メンバーが出席。在聖総領事、外務省の三輪昭中南米局長も同席した。総領事館によれば、一回目ということもあり、今回は準備会合的な内容だったという。七月に東京で予定されている第二回(最終)会合で具体的な内容が話し合われ、両政府首脳に提言する見通し。
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 今回、県連ふるさと巡りに初参加したリオ市在住者は、一行を乗せたバス二台が午後十時にサンパウロ市を出発して早々、心配そうに首をかしげた。「早くバスの電気消さなくていいの。リオでは長距離観光バスは夜、電気を消さないと狙われて危ないっていうけどサンパウロは違うのかしら…」。ガイドの戸田エリオさんから「ここは大丈夫ですよ」と言われ、しぶしぶ納得した様子だった。意外なところで各地の事情が分かるものだ。