2007年6月2日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十六日】一九四〇年から二〇〇〇年までの六十年間でブラジルでは混血が急増、褐色系が八一%も増加した。この傾向はさらに広がる勢いを見せており、将来的にはナショナルカラーとなる可能性も秘めている。ブラジル地理統計院(IBGE)が一九四〇年と二〇〇〇年に行った国勢調査を比較し、「人口統計の推移」として二十五日に発表した。調査は対象者の自己申告の形がとられた。六十年間の移り変わりを拾ってみた。
統計によると、一九四〇年の自己申告は総人口四一一六万八三二一人のうち、白人が二六一一万九六七八人で全体の六三・四%を占め、黒人が六〇二万一三〇二人で一四・六%、黄色人種が二四万二三一九人で〇・六%、褐色は八七四万四一三〇人の二一・二%だった。
二〇〇〇年の総人口は四倍増の一億六九八七万二八五六人で、このうち白人が九一二九万八〇四二人で五三・七%を占めてトップを維持したものの、比率では九・七ポイントの低下となった。黒人は一〇五五万四三三六人で六・二%となったものの六十年間での下げ率は八・四ポイントとなった。これに対し褐色は六五三一万八〇九二人で三八・五%となり、一七・三ポイント上昇という大幅な伸びとなった。
このほかの比較では一九四〇年に三分の一以下となるわずか三一・三%が都市圏に住んでいたにとどまったのが、二〇〇〇年には八一・二%に増長した。また四〇年代には十五歳から四九歳の女性が平均で六・二人の子供を抱えていたのが、二〇〇〇年には二・四人に減少した。
高齢者は総人口の四・一%だったのが、倍増の八・六%を占めて高齢化社会を形成している。また独身者(五一・六%)が既婚者(四二・二%)を上回っていたのが逆転し、既婚者四九・五%、独身者三八・五%となった。
信仰でも変化を見せ、エヴァンジェリコが二・六%から一五・四%へと増加、逆にカトリックは九五%から七三・六%へと減少した。無神論者は七・四%に及んだ。文盲は五六・八%と半数を超えていたが、二〇〇〇年は一二・一%だった。それでも文盲人口は一六四〇万人と依然として高い数字を示している。
黄色人種は四〇年の二四万二三一九人の人口比率〇・六%から二〇〇〇年は七一万六五八三人になったものの、比率は〇・四%へと低下した。それでも全国五五〇七都市のうち九%に相当する四九五都市に日本人あるいは日系人が居住しており、移民別でトップを占めている。なかでもサンパウロ州とパラナ州が圧倒的に多い。
ポルトガル系は六・一%でリオデジャネイロ州とサンパウロ州に多い。イタリア系は五・一%、スペイン系が四・四%、ドイツ系が三・六%となっている。
サンパウロ市は六十年間で人口が九一〇万人膨らみ、国内二位から全体の六・一%を占める最多人口都市になった。四〇年は一三〇万人だったのが二〇〇〇年は一〇四〇万人となり、年間三・六%の増加率だった。四〇年の最多だったリオデジャネイロ市は一七〇万人から五八〇万人となり、年間増加率は二・一%にとどまった。国内の増加率ではフォルタレーザ市が四・三%でトップだった。