2007年6月2日付け
百周年記念事業の一つ、「日伯二十一世紀地域リーダー交流事業」の実現に向けた準備が進んでいる。共催団体のブラジルふるさと創生協会・菊地義治副会長が先月訪日して関係団体と折衝。帰伯後の五月三十一日に県連代表者会議に出席し、日本の各県から二人ずつを招聘する計画について「県人会から母県に働きかけてほしい」と協力を呼びかけた。
「地域リーダー交流事業」は一九九〇年に始まった日伯両国の人材交流事業で、これまでに七回実施。今回は日本移民百周年記念事業として、百周年記念協会、文協、県連、ふるさと創生協会が計画を進めている。
菊地副会長は五月上旬に訪日、関係省庁や全国知事会、日伯中央協会などの関係機関を訪れたほか、二十八日には福岡で、全国知事会長を務める麻生渡同県知事を訪問した。
菊地氏の報告によれば、外務省ではすでに、来年ブラジルから百―三百人の地域リーダーを招聘する方向で計画中。また、麻生知事との面会では、次回の全国知事会で同知事から各県知事へ呼びかけたいとの意向が示されたという。
同事業ではブラジルからの人材招聘と合わせ、日本の各都道府県から二人ずつブラジルを訪れる計画になっているが、予算の問題もあり、全県が参加するかどうかは確定していない。
菊地副会長は代表者会の席上、各県人会から母県へ、同事業に参加するよう呼びかけてほしいと要請。「新しい地域リーダーの往来は、新たな交流事業につながる。それは百周年以降の日伯関係にとっても重要なこと」と強調した。