2007年6月7日付け
〃錦鯉の医者〃の異名があった尾上久一(おのえ・ひさかず)氏(サンパウロ市)が、六日午前〇時ごろ、サンタクルス病院で肺炎のため死去した。九十三歳。
愛媛県北条市出身。一九三〇年、十七歳で渡伯した。リベルダーデにある蒸気アイロン製造・販売会社「コニー」の創立者で、リベルダーデ文化福祉協会(商工会)の世話役もつとめた。
ブラジルにおける錦鯉飼育の草分けで、ブラジル愛鱗会(錦鯉愛好会)創設者の一人。元会長。一九七八年に初めてブラジルに錦鯉を導入、普及に尽力した。錦鯉の病気治療の名手で、投薬のほか、手術も施した。日本館の錦鯉の保全管理にも貢献した。
六日午後にモルンビー墓地で葬儀が営まれ、同日埋葬された。初七日法要は、十日午後四時半から西本願寺(シャングア街108)で行われる。