ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 世界平和指数ランク83位=不本意ながら米国は上回る

世界平和指数ランク83位=不本意ながら米国は上回る

2007年6月9日付け

 【エスタード・デ・サンパウロ紙五月三十一日】世界平和指数ランキングで、ブラジルは一二一カ国中八三位に位置する不本意な結果となった。
 英国のコンサルタント会社のエコノミック・インテリジェンスが三十日に発表したもので、様々な観点からその国の平和度を指数で表わしたもの。統計は二四項目の基本指数から成り立ち、軍隊の維持費や隣接国との平和外交度、犯罪組織の活動状況、殺人件数、人道擁護の浸透度などが骨子となっている。これ以外にも民主主義、政治の透明度、教育、所得格差なども比較の対照となっている。
 世界の平和度の格付けは初めての試みで、審議メンバーにはダライ・ラマやジミー・カーター元米国大統領など、これまでのノーベル平和賞受賞者が名を連ねている。この結果はドイツで開催される主要国首脳会議(G8)でも参考資料として使用される。
 ランキングでのベスト一〇はノルウェーがトップで以下、ニュージーランド、デンマーク、アイルランド、日本、フィンランド、スェーデン、カナダ、ポルトガル、オーストリアとなっており、スカンジナビア諸国が圧倒的に上位を占めている。アメリカは九六位でブラジルより下回ったことで、ブラジル関係者のせめてものなぐさみとなった。ワーストはイラクで、下から順にスーダン、イスラエル、ロシア、ナイジェリアだった。
 折しもランキングが発表された当日、ブラジリアの国会前にリオデジャネイロ市のNGOによる平和祈願として、一万五〇〇〇枚の白いハンカチが吊り下げられた。