ホーム | 日系社会ニュース | 今年も仲良く七夕やります=宮城とACAL=ようやく〝手打ち〟=従来の協力関係を確認

今年も仲良く七夕やります=宮城とACAL=ようやく〝手打ち〟=従来の協力関係を確認

2007年6月14日付け

 〃雨降って地固まる〃か――。七月七、八日にリベルダーデで開催される七夕祭りでの役割分担をめぐる宮城県人会(中沢宏一会長)とリベルダーデ文化援護協会(ACAL・池崎博文会長)の対立が、ようやく解決したようだ。今月六日、両団体の実行委員会関係者が会合を開き、昨年までと同様の立場で祭りを開催することを確認。十三日、〃仲直り〃の報告のため代表者が本紙を訪れた。
 今年二十九回目を迎えるサンパウロ宮城仙台七夕祭り。長年協力関係を保ってきた二団体の不協和音が表面化したのは、三月のことだった。
 昨年までは七夕飾りの製作、竹の設置を主催の宮城県人会が、行政やショー出演者との交渉や宣伝・広報を協賛のACALが担当すること、両団体五人ずつからなる実行委員会が開催準備にあたることなどが決められていた。
 それが、今年の開催準備の段階で、宮城県人会側が独自に行政、スポンサーとの交渉を開始。実行委員会の席で宮城が単独で準備にあたる意向を伝えた。県人会が独自に作成したプログラムではACALが協賛から外されており、さらに単独で連邦文化省の寄付免税制度ルアネー法を申請、認可を受けていたことも発覚した。
 これに対してACALは、「Sendai Tanabata Matsuri」の名称がACALによって国立工業所有権院(INPI)に登録されており、宮城による名称の使用にはACALの許可が必要とする通告書を送付。
 その後中沢会長が訪日したため、両者の対立は膠着状態が続いていたが、関係者による仲裁などもあり、再び両団体の委員会による話し合いにこぎつけた。
 六日の会合には両委員会の関係者が出席。今年も昨年までの役割分担を継続することなどを定めた協定書に署名した。中沢会長はまだ滞日中だが、訪日前の理事会で委員会に委任していったという。
 今年も主催は宮城県人会、ACALが協賛で、招待状に両会長の署名が入ることになる。
 ACAL側実行委員長の宮村誠同副会長、宮城側委員の鈴木運蔵さん、ACAL前演芸部長の高橋五男さんら関係者が来社した。「心配している人も多かったと思います」と鈴木さん。「コロニアの大事な祭り、七夕の魂を汚さないようにしたい」と話す宮村さんは、「今年も例年同様に開催できることになりました。たくさんの方に来てほしい」と呼びかけた。
 現在プログラムを作成中。「出来次第お知らせします」。七夕飾りも来週には完成の見通しだという。