2007年6月15日付け
〃日本移民百年〃を実感することはあまりないのだが、今回は感慨深く思った。
ブラジル日本移民史料館九階で開催されている特別展「笠戸丸以前の渡伯者たち」を取材した。
家族を連れて移住した隈部三郎、「葡和辞典」を編纂した大武和三郎、日系商会、藤崎商会が紹介されている。もちろん日本人としては全て初。
独立自尊の精神を以って、前世紀初頭にブラジルに挑んだ先人たちの記録。同じ日本人として胸がすく思いがする。多くの人に見てもらいたい企画展だ。
なお、「ブラジルを知る会」は史料館展示会の継続を目的に九月、ブックフェアを行なうため、古本の寄付を呼びかけている。
様々な人の思いが繋がり、今年、来年の百周年、さらにはその後も日本移民の足跡を検証、広く知らせる作業が続くことを願いたい。 (剛)