2007年6月16日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙十日】消費者の支払い方法がこれまでの小切手によるものからカードへと様変わりし、倍増となったことでカード天国の世の中となっている。小切手による支払いが昨年、一七億一〇〇〇万件だったのに対し、クレジットおよびデビト(即時引き落とし)カードによるそれは三六億件と倍以上に達し、まさにプススチック(カード)貨幣の横行時代となった。カードは、スーパーはもとより、フェイラ(青空市場)でも使用されるに至っている。
スーパーの買い物でも小切手の支払いは減少している。二〇〇二年から〇六年までの間で小切手は七・五%から三・八%にシェアを落としたのに対し、クレジットカードは一七・八%から二〇・一%へ、デビトカードは九・五%から一四・八%へと増加した。現金払いは依然としてトップの座を保っているものの、〇二年の三三・七%から〇六年は二八・二%へと、カード普及の影響で下落の憂き目にあっている。
金融情報専門のSERASAによると、過去十五年間で小切手の使用は五〇%の減少となっている、一九九一年は三二億枚が市場に出回ったのが、〇六年は一七億一〇〇〇枚どまりだった。同機関によるとインフレが超高率の時代はカードの妙味はなかったが、レアルプラン施行以来普及に拍車がかかったという、デビトカードの出現は、九六年だった。
中銀の統計でもそれを裏付けている。九九年の小切手による支払いは六二・五%だったのが〇五年には二七・四%に減少した。反面クレジットカードは一三・八%から二八%に上昇、デビトカードは二・七%から一七・二%へと大幅に上昇した。
小切手使用の減少は銀行の手数料徴収にも原因がある。小切手帳は郵送されてくるが、二〇枚つづりで三・六〇レアルから六レアル(銀行により異なる)で、これ以上だとさらに過剰徴収となる、また小切手は分割払いのいわゆる先付けで広く使用されていたが、カードでも可能となったことで活躍の場を失う破目となった。