2007年6月17日付け
沖縄県人会(与儀昭雄会長)は、十四日午後五時から定例理事会を同県人会館で開催、移民百周年記念行事などについて意見を交わした。
現在、与儀会長と山城総務委員長が、母県で、仲井真知事をはじめ、ほか約三十五団体に、移民百周年行事への支援を求めて駆け巡っており、二十日に帰国予定。
七月八日にエイサーまつりが開催される。ミス琉装を選出する大会で、来年からではあるが、ジアデーマ市の市議会で、地域文化の発展のため「沖縄週間」が制定されることになった。
既報のように、ジアデーマ市内の所有敷地内に、沖縄文化伝承と普及、国内外の若者および高齢者たちに交流の場を提供する多目的文化センターの建設は、五年計画ということがわかった。
ブラジル沖縄日本移民百周年祭のパンフレットも完成した。祝典行事が、来年八月二十二日から二十六日までの予定で(場所は未定)開催される。
一九〇八年着港の笠戸丸移民の中に、沖縄県人三百二十五人が乗船していた。それに因んで、サンパウロ市かジアデーマ市内公園に、笠戸丸県人移民渡航を記念し、三百二十五本の桜、イッペー、パウ・ブラジルなどの記念樹の植樹を計画。記念植樹のテーマが、「ブラジルにありがとう」である。ほかに、三百二十五人の移民の名前を刻んだ慰霊碑ならびに万国津梁の鐘のレプリカ(子鐘)の建立を予定している。
記念式典では、県知事をはじめ、議会、市町村各代表、関係機関の代表者を招待する予定。
青少年交流については、県内の中・高校生十人から二十人ほどを、二、三週間ブラジルに招待し、青少年たちの交流をはかる。
ブラジル沖縄移民の家系図および先駆者遺品や後継者不在の位牌棚の設定も予定されている。
また、「ブラジル沖縄移民史ポルトガル語版」(日本語による沖縄移民九十年史は出版済み)が、事業の一環として出版される。笠戸丸の沖縄移民三百二十五人が上陸したところから、年代順に写真で綴る移民史は、叙述に勝る迫力が期待される。これは「写真で見る移民百年史」。
祝賀芸能祭のテーマが「百年の流れ」。琉球舞踊各流派の道場による舞踊、古典音楽、民謡、その他のブラジル民族芸能をミックスした伝統芸能祭だ。移民が持ち込んだ文化と芸術がブラジル国内で継承され、育まれたものの凝縮ともいえるものである。