2007年6月17日付け
サンベルナルド・ド・カンポ日伯文化協会連合会(西旗ジェツーリオ会長)と同市議会は十六、十七両日、「第二十六回サンベルナルド日本移民祭」を行なった。その一環として、十六日夜には同市ルッジ・ラーモス地区在住の松田敏治さん(75、二世)へのジョン・ラマーリョ章授章式ならびに日本移民記念式典が午後八時から同市議会であり、百人以上が慶祝に訪れた。
最初に、拍手喝采の中、ウィリアン・ディブ市長、南洋行同市企画情報技術局局長、丸橋次郎在聖総領事館首席領事、ウィリアム・ウー連邦下議、西旗会長、シルヴィオ・アルベルト・サチTG02―078部隊曹長教育係、ジョン・ラマーリョ章受章者の松田敏治さんらが順番に名前を呼ばれて議事堂に入場した。
市長が開式の挨拶をした後、日伯両国旗、サンパウロ州旗、同市旗を持った軍人が入場し、日伯両国歌並びに同市歌を斉唱。
続いて同市の日本語学校を代表して松村・チエミ、ミチェルさんが「日本移民のおかげで今の地位があり、日本文化や言葉は継承していかなければならない」と日本語とポ語の両語で移民に対して感謝の意を表しながら挨拶した。
会場では、日本文化紹介の一環として三~七歳の女の子たち六人が出てきて、「チューリップ」や「夕焼け小焼け」などの童謡を披露した。
「松田さんの表彰は非常に嬉しいことだ」。西旗連合会長がそう挨拶した後、司会者が松田さんの受章理由や経歴について紹介し、賞状と記念メダルがそれぞれ手渡された。
サンパウロ州カタンドゥーバのボア・ソルテ植民地で三二年に生れた松田さんは、バレットス、アラサツーバなどを経て四七年にチエテ移住地へ入植。戦後はサンパウロ市サコマン区の青年会結成、日語学校設立に尽力した。七〇年からサンベルナルド在住。
ルッジ・ラーモス文協の会長を七二年から八期十六年歴任。その間、同文協日本語学校校舎の建築や、地元の田中清市議の四度の当選にも貢献した。〇三年から同文協老人クラブの会長、今年からグランデABC老人クラブの会長をつとめている。
賞状を受け、松田さんは「さらに社会貢献していかなければならない。市民として平和と発展を目指してさらなる貢献をしていきたい」と喜びを噛みしめさらなる活躍を誓った。
同氏の受章を祝し、同文協と老人会のメンバーによる合同合唱団(三十一人)が、せいくらべ、朧月夜、赤とんぼの三曲を合唱した。
ウィリアム・ウー連邦下議、丸橋次郎首席領事、南洋行同市局長の三氏は日本移民に敬意を表しながら来年の移民百周年記念式典に向け同市を盛り上げていくことを誓いながら、列席者にお礼の言葉を述べ、松田さんを祝福した。
最後は来賓一同で鏡割り。列席者全員で万歳三唱して無事式典は終了した。