2007年6月20日付け
淡水による海洋魚類の養殖が、カナネイアのイーリャ・コンプリーダにあるバイア・ペスカ試験場で行われて三年になる。生育状態が良好なのはビジュピラーだ。孵化と稚魚の養殖段階から商業化へ進みつつある。一年で八キロも成長し、小売価格はキロ当たり一〇レアル。
◎
淡水魚のチャンピオン赤色チラピアの養殖は広範囲に普及し、三年以内で市場へ白いヒレ肉が大量出荷される見込みとなった。生産原価はキロ当たり二レアル。販売価格は二・五レアル。
◎
米農務省(USDA)発表の農業白書によると、ブラジル産大豆は昨年比一八・八%増の二九六九万トンを船積みした。世界市場のシェアは、ブラジルが三五・七%から三九・三%へ、米国は三九%へ後退。米国は中央西部で雨不足のため大豆が減産し、シカゴ穀物市場の大豆相場は強気である。
◎
米国ノース・ダコタ州では、政府指定の牧草の種を牧場に播くと二酸化炭素の削減に協力したとして報奨金が貰えるか、土地税を免除される。牧場主から炭素削減分を購入した会社は、気候市場で炭素ビジネスを展開する。ブラジルも炭素ビジネスが産声を上げた。
◎
国連食糧農業機関(FAO)は、世界各国がバイオ燃料の導入で食糧輸入に拍車が掛かっていると発表した。米国ではトウモロコシや植物油、飼料、牛肉、鶏卵の高騰でインフレ率が昨年比で一三%増を記録。そのため二〇〇七年、四億ドルの食糧輸入を計画している。米国発のインフレは、やがて先進諸国へ波及が予想される。