2007年6月21日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十日】四月度の基礎的財政収支(プライマリー)黒字は二三五億レアルの史上最高を記録、さらに金利引き下げにより公共債務が一九九九年以来の最低となった。中銀が十九日に発表したもので、四月度の公共債務はGDP対比四四・四%相当の一〇七九兆レアルとなった。八年前の四三・七%に次ぐものとなった。
しかし中銀では、この現象は一時的なもので、年末までこの水準は維持できないとみている。今年一月から四月までの同黒字はGDP対比六・五%で推移したものの、過去十二カ月間では四・二二%となっており、たとえ金利引き下げがあっても今年四カ月間の水準には戻らないと予測している。
四月度は例年税収が増えることで国庫に限らず地方自治体、公社も潤う月で、今年も例外ではなかった。とくに連邦政府は個人所得税の源泉徴収と、一月から三月までの法人所得税の税収がある。これに加え今年は通信機器積立金一八億レアルの臨時収入というおまけがついた。
支出減少については三月度に膨らんだ裁判による賠償金の支払いが四月度に減少したのが要因となった。今年に入り財政支出は一二・九%の増加にとどまった。
州の税収では商品流通サービス税が今年四カ月間で七・九%の増収となった。これにより州の同黒字はGDP比一・四九%の最高を記録した。市のそれは〇・二三%だった。
いっぽうで国税庁の監視強化と輸入増加による関税収入で、五月度の連邦政府の収入は四五三億三〇〇〇万レアルとなり、五月度税収の最高記録となった。
今年の累計では二三四七億八五〇〇万レアルで、去年同時期対比一〇・八五%の増加となった。それでも四月には及ばず、八・六五%の減少となった。