2007年6月30日付け
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十三日】裁判所が被告のゾウリ履きでの入廷を禁止したことで論争の的となっている。舞台となったのはパラナ州カスカベル市の労働地裁で、今月十三日、被告である農業労務者がビーチサンダル姿で入廷しようとしたが、これを禁止して審理の延期を言い渡した。
裁判長によると、ゾウリ履きは裁判所の威厳を損なうもので、侮辱に値すると言明した。これに対し弁護側は、人道上の差別待遇であり違憲行為だとして提訴することを決めた。その上でサンダルは農務者が日常的に使用するものだとし、被告人は失業中で靴を買える状態ではなく、当日の身なりは本人の最上等なものだったと説明している。
裁判所側は風紀を乱さないために、弁護士連盟など関係者との打ち合わせで、ランニングシャツやショーツなどでの入廷を禁止した経緯があるとし、ゾウリもその一環だと主張している。しかし弁護士連盟ではゾウリまで言及しなかったとして初耳だと反論している。
同州司法当局は近く裁判所側の説明を聴取するとしているが、関係者からは越権行為だとの声も挙がっている、果して「ゾウリ論争」はどちらに軍配が上がるのか?