2007年7月4日付け
今年もサンパウロ市に桜の季節がやってきた。暖かい日が続いて開花が早まったせいで、桜祭りの関係者も心配している様子。
数ある桜の名所で最も大きいのは、やはり一千本以上の桜園を持つカルモ公園か。昨年の祭りではやや盛りを過ぎていたが、大勢の人が花びらの舞う中、思い思いの時を過ごしていた。
「二十年来桜に関わっている人は、ほとんどいなくなってしまいましたね」と話すのは、開始当初から植樹委員会の委員長としてカルモの桜を見守ってきた西谷博さん。
会員減などで参加団体は二十三から十七に減ったが、それでも「後継者がそろってがんばってくれています」と現役員を激励する姿は、まるで桜の成長を喜んでいるかのようだ。
百周年の来年、カルモの祭りも三十年の節目を迎えるという。関係者の思いが根付かせたブラジルの桜。今年も出かけてみようか。 (ま)