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2年後に名目財政赤字ゼロ=開発銀=景気回復と金利低下で

2007年7月6日付け

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙五日】社会経済開発銀行(BNDES)は四日、公共部門の名目財政収支赤字が二〇〇八年にゼロになるとした調査結果を発表した。また、同部門の累積債務の国内総生産(GDP)比も二〇一〇年には三五%を下回り、国際金融機関が投資推薦の目安とする三〇%に接近すると予想した。
 名目財政収支は、過去十二カ月間の政府の歳入と歳出、金利支払いを総計した結果で、対GDP比で示される。同行は今年の収支を、基礎的財政収支(プライマリー収支)が四・二九%の黒字、金利支払いが六・七九%の赤字とみて、二・五%の赤字と推測している。
 昨年の名目財政収支は三・〇一%の赤字で、累積赤字は四四・九%だった。名目財政収支赤字は一九九八年に六・九七%、累積赤字は二〇〇三年に五二・四%とピークに達していた。
 同行は名目赤字ゼロの根拠として、プライマリー収支黒字の高いレベルでの維持、GDP成長率の回復、金利低下の加速に加え、今年三月のGDP算出方法見直しを挙げている。財務省経済観察局のバルボーザ氏は、名目赤字ゼロは政府の財政基盤が強固になった証しで、今後公共投資の拡大や減税の余地も出てくると高く評価している。